2017年3月24日金曜日

シビックか? マークXか? それとも・・・。

  ホンダが再び日本に投入するシビック。北米サイズのCセグなので4630×1800×1414mmとなかなか立派な車体になっていて、似たようなサイズのクルマを探すと、有名なところでは4645×1800×1440mmのBMW3erのセダンでしょうか。3erは北米向けDセグとしては小さいセダンなので、その他に4825×1830×1510mmの「3erグランツーリズモ」というモデルもあります。これがだいたいアコードやアテンザと同じ北米のDセグサイズです。

  日本でクルマを楽しむ人々にとっては、割と扱いやすいサイズ(4700mm前後)で、スポーティなスペックも選べて、当然にメーカーも開発に力を入れていて、乗った瞬間に「意匠」や「味」が染み出してくるような、かっこいい3BOXマシンの選択肢が増える事はとても幸せなことだと思います。しかも250~450万円くらいの幅に収まれば何もいうことはないかなー。現行でこの条件に当てはまるクルマってどれだけあるんだろう。マークX!!あれ!?他には・・・。

  今更シビックが出てきてどうなるものでもない!!とかいう意見もあるようですが、2010年頃まで売られていた先代のまだまだ「スモールカー」でしかなかった時代のシビックとは完全に別物に見えます。2007年に発売された2代目フィットが日本で大人気になるのを見届けてシビックの生産ラインが他車種に譲られた結果の「建設的」な日本撤退だったのは明らかで、もしシビックがそのまま日本市場に残っていたならば・・・カーメディアがワイワイ騒いだようにVWゴルフはすごいぞー!!キャンペーンに対する強烈な「反論」になり得たかもしれません。

  新しいシビックのライバルはBMW3シリーズ?価格を考えるとだいぶ差がある印象ですが、300万円前後が予想される1.5L直3ターボのシビックと、400万円の客寄せグレードも設定されていてシビックと同じく1.5L直3ターボの318iと、さらに300万円まで価格が下がる118iもあります。シビックの基本的なコンセプトは3erのボデー&スペックを持つクルマを、1er並みの価格に設定することにあるみたいです(もっと安いかもしれませんが)。

  スポーティで小柄なキャビンの1erに対して、現行3erは後席のユーティリティを確保したことで評価されていて、BMWが名乗る通りの「リムジン」です。そしてシビックは?というと明らかに3er寄りじゃないか?・・・という話です。スポーティだけを追求するならS660みたいなピュアスポーツカーがあるわけで、シビックは乗用車なのだから、お手本にすべきは3er!!至極真っ当な話です。

  大人4人がくつろいで乗れて、なおかつドライビングがあらゆるジャンルのクルマよりも楽しい。単なるスポーツセダンの枠を超えて、「リムジンwith FUN to DRIVE」でコンフォータブルな性能を強調した「パッケージング・セダン」とでもいうべき新ジャンルです。そこにはポツンと国内専売のマークXが置き去りにされていましたが、欧州プレミアムブランドからは、上位モデルとの兼ね合いでむやみにボデーサイズを大きくさせないDセグセダンが、そしてシビックの後に続くクルマがあるかわかりませんが、北米で人気の4700mm級Cセグスポーツセダンが、日本市場でジャンルを超えて激突する!!そんな2017年を予感しています。

  欧州チームは・・・BMW3erに加えて、アルファロメオ・ジュリア、ジャガーXE、ボルボS60の4ブランド4台。ガソリンターボは130~510psまで幅広いスペックが用意されていて、ディーゼル搭載という毛色の違うグレードまである!!ビギナーからニッチ、エンスーまで大満足のラインナップが嬉しいところです。特にM3、ジュリアQV、XE-R、S60ポールスターと並ぶと・・・なんかもう開発者の「意地」ですね。「直6高回転ターボ」「フェラーリチューン!!」「オリジナル・スーパーチャージャー」「最強直4&最強アシ」。800~1000万円を出させるだけの魅力はあります。

  アメリカチームは・・・陣営としてはホンダ・トヨタ・レクサス・日産・スバル・
ポルシェ・シボレーの7つです。シビック、スープラ(未発売)、LC、セントラNISMO(未発売)、WRX-S4、マカン、カマロ・・・といずれもメイン市場はアメリカのクルマばかり。ジャンルもバラバラなので「かき集めた感」が否めないですが、北米市場向けの商品力は日本でもそこそこ通用する気が。1000万円を超えるのはLCとマカン・ターボだけ。ユーザーにとっては欧州チーム以上に「選択肢」の広さが魅力です。

  「羨望の眼差し」を受けたかったら、LCかマカン・ターボですども、他のモデルでも十分に目立つし、クルマ好きであることを十分に示せます。価格を抑えたかったら、シビックかセントラが良さそうです。1.5Lターボで200psのシビック、1.4Lターボで180psのセントラどちらも十分にスポーティです!!王道GTカーを目指すならスープラを、峠最速のAWDターボが欲しいならWRX-S4、アメリカンマッスルを手頃な価格で手に入れたければカマロ。

  とにかくどちらの陣営も「相当な覚悟」が感じられますし、何よりメーカーにとっては上から目線で批評されるリスクが大きいであろう、クルマ好きが好むモデルを正々堂々と仕上げる!!そういったあ仕事ぶりにこそ喜んでお金を払いたくなるものです。メルセデス、マツダ、プジョー、VWなどまだまだ新しい方針が見えてこないブランドもありますが、日本市場のこのジャンルは「熱い」と思いますよ!!(早く参入を!!)



↓これは!?


  

  

2017年3月17日金曜日

新型スイフト なぜか「奪える」気がしない・・・

  第二次オイルショック直後の1981年に誕生したレーガン大統領は、日本に対して自動車輸出を規制を要求しました。前年から10%近く台数を減らされ164万台に制限された時、北米市場で日本車が品薄になり価格が上昇した!!という記録があります。

  クルマが売れにくくなった今の日本市場では、「高く売る」「安く売る」の究極的にはこの二択でしたシェアを上げることはできないんじゃないか?という気がします。もっっとも「高く売る」で成功するのは、開発グループが非常に有能で、しかも会社が全面的な支援体制を整えていて、期間も資金も十分に与えられたモデルに限られます。値上げしても大人気だったモデルといえば4代目プリウス。トヨタの全ラインナップHV化の煽りを受けて先代モデルを超えるまでのセールスにはならなかったですけども、特に乗り出しで350万円くらいする上級グレードがよく売れたようです。

  V37スカイラインも、先代モデルから大幅な価格アップにもかかわらずよく売れました。V36は3.7LのV6搭載モデルでも300万円台が中心だったですが、V37ではHVは500万円〜、2L直4ターボが400万円〜と明らかに割高になっていますが、使われているシャシーはV35以来の同じものです。V36と比べてV37にどれだけのアドバンテージがあるのか?というと、エンジンのフイールならV36の方が良かったくらい。

  大きく進化したのは「実燃費」でしょうか。7~8km/L程度しか走らなかったクルマが、11~12km/Lくらいになっています。あとは0-100km/hを5秒台で走る俊足もポイントが高いのかも。確かにヤバいくらい速いです。トヨタと日産がプライドをかけて作成した最新ユニットを搭載したプリウスとスカイライン。しかもどちらも発売日を延期して仕上げに十分な時間をかけました。

 

  トヨタ、日産に対してスズキは・・・というサゲサゲな話になっちゃうわけですけど。高級車を持たないスズキにとっては、プリウスやスカイラインに詰め込まれたような技術は必ずしも必要ではなく、当然に販売戦略も違うものになるはすです。先代の3代目スイフトが大成功したこともあって、「日本製の走りのコンパクト」としてファンも増え、新型に対しても非常に期待が高かったです。スズキのラインナップでは花形になるモデルですから、世界をびっくりさせる何か?が出てくると思いましたが、バレーノのターボと、ソリオのハイブリッドが一気に追加されたという想定の範囲内の決着でした。

  新型スイフトのバックオーダーは4000台程度にとどまっていますが、ほぼ同時期に発売されたC-HRが10倍の4万台を受注したようです。C-HRもハイブリッドとガソリンターボを導入していますが、どっちがどっちをマークしたのかわかりませんが、スイフトとC-HRではある程度は戦略が被っています。結果としてスイフトが目指しそうなことをC-HRが全部やってしまった!!C-HRがなんだかスイフトの上位互換機のような雰囲気すらあります。実際にコンパクトカーでは「不満」なユーザーを狙い撃ちするのがB/CセグSUVなので、トヨタは戦略通りにC-HRを仕上げてます。開発者のコメントにも、「他からユーザーを奪えるモデルを目指した。」とはっきり出てきます。

  スズキとしては「スイフト=スポーツ」が登場してから一気に巻き返すつもりのようで、C-HRの1.2Lターボを上回るスペックの新開発1.4Lターボが1000kg以下の軽量ボデーに搭載されれば、マツダ・ロードスターを上回るパワーウエイトレシオ?十分に可能です。アルトに「ターボRS」と「ワークス」が投入されてから、ベースモデルも人気になったように、スイフトの本格展開はまだこれから・・・なのかもしれません。果たしてアルトの二番煎じは上手くいくのでしょうか?(ノートe-POWERが強敵では?)・・・(税金も半分だし)アルト・ワークスでよくない!?というユーザーもいるでしょうけど。

  もちろん「スイ=スポ」を楽しみにしているユーザーもたくさんいるはずなので、安易な路線変更には困惑しますけども、C-HRなどスズキ・ラインナップのライバル関係の変化を踏まえて他から客を奪ってくるモデルを作って行かないと、スズキの普通車販売はジリ貧から脱することが難しいでしょう。「スイ=スポ」と同じタイミングで「エクスード=スポーツ」と「イグニス=スポーツ」を出すことで、デザインの好みで選びやすい若者ユーザーを上手く取り込めるでしょうし、デザインのバリエーションを持たないノートe-POWERに対しても優位に立てるのでは?・・・あるいはフィットやアクアから「奪う」こともできるかもしれません。



  

  


2017年3月12日日曜日

ヴィッツGRMN と シビックtypeR

  やっぱり日本メーカーはどっか間違っているのかな〜・・・。「Top Gear JAPAN」第6号の「スポーツ・ウィーク」という「走って楽しいクルマ決定戦」特集に集結した18台の中で日本で生産されるモデルのエントリーは・・・なんとわずかに1台(しかもアバルト124)。2000年頃の「Car」誌の似たような企画には「エボⅥ」「インプWRX」「R34スカG」「セリカ」「インテグラtypeR」「S2000」「MR-S」と7台が選ばれていたのに、日本のスポーツモデルはなんたる没落ぶりなんでしょうか!! 嘆かわしい限りです・・・。

  「そんなの選ぶ側のさじ加減だろ!!」って言われたらそうなんですけども、2000年頃のスポーツモデルは日本車抜きには語れなかったんですけどね〜・・・。当時は1500万円の911ターボ(996)に250万円のインテグラtypeRが、ファイナルラウンドでも肉薄したのですが、今回は911Rと雌雄を決するべく挑んだホンダNSX(アメリカ生産)は、ファイナリストにすらなれず・・・。ホンダが意気揚々と作った中国やアラブのお金持ち向け市場に参入するマシンでしたが、ポルシェの公道最強マシンの前に完敗との評価です・・・。もちろんTop Gearの判断が全てではないですけども、第三者に評価されてこその「商品性」でもあるので、世界に向けて大恥をかく格好になりました(F1でもやらかしてますが・・・)。

  シビックtypeRの日本導入予定モデルがジュネーブMSで公開される!!との報道があったと思ったら、今度はトヨタからヴィッツGRMNも公開されるとのこと。トヨタとホンダのどっちがどっちを意識しているのかわかりませんけども、前哨戦が早くも始まったようです。シビックとヴィッツではクラスが違いますし、スペックでも300ps級と200ps級で別格なので100万円程度の価格差は当然に出てくるはずです。ただしどちらもFF車であることは共通で、これが両者の運命を決するんじゃないか!?という気がしないでもないです。人によって考え方は違うとは思いますが、「MTで走る分にはFF車に300psも要らない」というシビックtypeRの商品性にちょっと疑念があるって人も多いんじゃないですかね。

  「ターボのtypeRなんて認めねー」という人もまだまだいるかも。ポルシェもフェラーリもアストンマーティンもまあ同じような「変化」の時を迎えてますし、1台売って「いくら」の薄利多売メーカー・ホンダだけがいつまでも「Vテック」ってわけにはいかない。・・・まあみなさんそうやって納得してますけど、2.2L自然吸気で280ps出していたS2000の後期モデルに搭載されたユニットは、もうそのものが圧倒的な商品力を持ってましたけど横置き直4の2Lターボ320psなんてどこにでも溢れてますから・・・。アメリカでは2Lターボ280psがボトムグレードというモデルも多いですし。

  それに対してヴィッツGRMNに使われる1.8Lスーパーチャージャーは、トヨタも株主を務めるロータス(親会社はマレーシアのプロトン)のエリーゼに供給するために、トヨタがヤマハの協力を得て1.8Lを自然吸気(140ps)、自然吸気(190ps)、スーパーチャージャー(220ps)と作りわけていたユニットを流用したものみたいです。このシリーズはトヨタのMR-Sやセリカに加えてカローラフィールダーなどにも設定されましたが、特にヤマハが主導して開発された190psの自然吸気モデルは、「トヨタ版Vテック」などと呼ばれてました。

  ホンダのVテックは、9000rpm以上回るロングストロークエンジンという驚異の技術力で、その名を世界に轟かせてました。BMW、アルファロメオ、アウディがプライドを賭けて「最速ピストン」開発競争に挑みましたが、その中で販売が継続されているのはアウディRS5に使われるV8自然吸気のみで、次期RS5もいよいよターボに変わるのでラインナップから消えることになりそうです。フェラーリやランボルギーニのようなショートストロークエンジンあるいは、ロータリーエンジンならばもっと高回転のものもありけど、やはり直4のロングストロークを世界最速レベルで回すホンダとヤマハのクレイジーさが、日本の自動車産業が放つ眩しい輝きだったんですけどね・・・。

  さてVテックを必死に追いすがった「トヨタ版Vテック」も消滅(?)し、トヨタが10年以上前から展開していた「過給」がトレンドになったようで、ホンダも独自にターボを導入したわけですが、レスポンス重視のヴィッツGRMNに対して、ダイナミック感重視のシビックtypeRなので、完全に方向性が違う設計ではあります。レスポンスもダイナミックも今ひとつな欧州のユルいホットハッチ(特定の車種は挙げないですけど)に違いを見せつけるように、それぞれの分野でTop Gearからも評価されるクルマになってほしいです。

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2017年3月6日月曜日

シビックが狭山で生産される意味とは!?

  ネットで誰でも手軽に情報が得られる時代になって久しいです。ネットで情報収集する際には英米独のカーメディアに手軽にアクセスできるので、おかげさまで学生時代よりも英語、ドイツ語に関しては素早く読めるようになったかも・・・。「日本のカーメディアと違ってずっとまともだな〜!!」なんて得意げにドヤ顔で言うつもりはないですよー。むしろ日本のカーメディアの方がよっぽどマシなんじゃないの!?って思うところもあるくらいです。どこの国でもカーメディアなんてのは、ダメ人間がテキトーにやっている・・・これがグローバリズムってもんですかね。

  日本のカーメディアがシビックの属するCセグを語るときに、デフォルトで実力上位に置くのが「VWゴルフ」「スバル・インプレッサ」「マツダ・アクセラ」の3台です。そしてそれがそのまま世界のCセグの頂点であるかのような表現をとてもよく見かけます。確かに・・・VWゴルフは欧州と中国で、アクセラはオセアニアで、インプレッサはスイスでCセグのナンバー1ではあるんですけども、この3台が束になっても北米市場ではシビックやカローラの前に勝負になっていないのは何故なんだー?それは日本車が安いから!!とか説明するライターさんいますけどこれは大嘘!!

  ちなみにホンダは北米でシビックより安いフィットも売ってます。トヨタもアクアとヴィッツ(ヤリス)を売っています。フォードもフィエスタの販売を開始しました(旧デミオシャシー)。しかしマツダはデミオを売っていない・・・いやいやデミオのセダン(東南アジア、中国のみ)をOEMでトヨタブランドから「ヤリスiA」として発売してます(マツダブランドはなし)。対してVWポロは発売されていません。アウディA1も。プレミアムブランドではCセグのハッチバックもアメリカでは売らない方針で、Aクラス、A3(ハッチバック)、1erのラインナップもありません。

  北米にはあって日本未発売のCセグ車としては、フォード・フォーカス(日本から撤退)、シボレー・クルーズ(オペルが開発)、ダッジ・ダート(アルファロメオ・ジュリエッタがベース)、ヒュンダイ・エラントラ、キア・フォルテ、キア・リオなどなど。・・・車名をずらずら書いても何もわからないので、北米市場のシェア(全登録車ベース)を簡単に分析すると、主に世界の「強豪12グループ」によってシェア争奪戦が繰り広げられています。

  その中で「9〜12位」と低位に甘んじて完全にフン詰まっているのが、北米市場を少々小馬鹿にしているところがある、「欧州市場主体」のメーカー連中で、9位VW/アウディ、10位メルセデス、11位BMW、12位マツダといった面々です。日本のカーメディアではかなりチヤホヤされている印象がありますが、北米では完全に「負け組」です。フェラーリやポルシェのように生産能力に限界がある訳でもなく、シェアをもっと伸ばしたくて仕方ないのに、思うように伸びない「能無し」な4メーカーです。だってクルマがクズだもん!!「走りこそが正義」みたいな破廉恥な前近代的フレーズを好み、いかにもアメリカのユーザーに媚びへつらう上位で成功しているブランドのクルマを軽蔑してそうな顔ぶれです・・・。

  これら下位(底辺)の4グループは、それぞれの製品から判断するに首脳陣の考え方が・・・「古い」「無難」「セコい」。日本や中国のオッサンユーザーだけが喜びそうな「骨董品」的な要素を大事にしていたけども、結局は将来への展望が甘く、HVの開発も満足にできていません(製品こそあるものの、ユニットの信頼性はトヨタ、ホンダに遠く及ばない)。ヒュンダイみたいに「プリウスは素直にスゴイ」と認めて必死でコピーする!!といったこともせず、気がつけば「内燃機関の廃止」へのカウントダウンが始まった・・・。最先端の液晶テレビを見て、「薄っぺらで重みがない」とか批判して、未だにトランジスタとブラウン管でテレビ作っている4グループと言ってもいいかも。

  確かに直近の数年ではメルセデスとBMWは相当な利益を計上こそしていましたけども、費やした開発費は日米韓のグループに遠く及ばず、技術を得る為に買収したメーカーの株式売却益で利益を積み上げてます。確かに困ったらメルセデスは日産に、BMWはトヨタに助けを求めればいいのかもしれないですが、そういった「鼻クソ」みたいなブランドのクルマを絶賛して、プリウスを批判するのが、日本のかーメディアの一番ゴミなところでしょうか・・・。ドイツのメディアは、「トヨタ、日産、ホンダは次に何を仕掛けてくるのか?」「今度こそドイツ3グループは壊滅するぞ!!」くらいのまともな感覚を持ってますけどね・・・。

  どうやらアメリカ人の感覚では「Cセグ」は日本市場における「軽自動車」みたいなものらしいです。「直4エンジンなんて男のクルマじゃねー!!」という意見もまだ根強いようで、BMW320iなんて完全に女性向けのハイソカーらしいです。もっともマスタングもマツダ・ロードスターもポルシェ718ボクスターも半数以上のユーザーは女性という統計が米国のMOTOR TRENDという雑誌に出てました。

  Cセグも当然に女性向けなんでしょうけども、米ビッグ3の1つであるフォードが展開するハイパフォーマンス系の「シェルビー」とは別の企画で、よりお手軽にスポーツ・フィールを愉しめる「フォーカスST」を投入したことから、数年前から徐々にCセグスポーツというジャンルが確立されたようです。これ日本市場にもぴったりで、カーメディアがもっと騒いでも良さそうだったのですけども、やはりメーカーからお金貰って仕事をするだけの日本のカーメディアが動くなんてことはあるはずもないですね。

  北米で「フォーカスST」に対峙するのは、直4ターボCセグの嚆矢でアメリカ市場にも愛されているメーカーである「スバルWRX」。この2台を軸にCセグスポーツが広がりを見せつつある中で、BMWはM2クーペの前身である「M1」を投入。ゴルフGTIとRももちろん投入されていますし、それを追いかけてメルセデスがCLA45AMGを投入。ホンダもVテック搭載自然吸気の2.4L直4(201ps)を積む「シビック・Si」を設定しています。ホンダにただならぬライバル意識を燃やすヒュンダイもエラントラ・スポーツに1.6Lターボ(201ps)というマッチョなエンジンを搭載しています。

  日本で売ってないクルマのことをとやかく言っても意味ないですけども、北米ではまだまだCセグのシェアは大きくはなく、主流はDセグだと思っていたのですが、いつの間にかカムリやアコードとほぼ同水準までカローラとシビックは伸びています。ヒュンダイに至ってはDセグのソナタよりもCセグのエラントラの方が売れている!!さあこれからCセグシェアの分捕り合戦が本格化しようとしているのに、北米でやらかしてしまったVW/アウディや、まともにCセグを用意すらしていないメルセデスやBMW、そして完全にユーザーがCX5に移ってしまったマツダ。ついでにブランド別で第8位に位置しているスバルは、北米市場に愛されているとはいえ、インプレッサの伸びは限定的で、もっぱら牽引役はアウトバックとXVです。

  アメリカ新大統領は日本の自動車産業に対して皮肉を言うそうですが、これは決して現実が見えていない政治のトップによる単なるパフォーマンスとは言い切れない部分があるようです。ある統計によるとここ数年の生産用機械の増加数において、アメリカは中国をも上回る水準にあります。日本やドイツが横ばいか緩やかな減少を迎えている中で、中国の「突き抜け」に待ったをかけるのが、アメリカの成長戦略として動いているわけです。

  工業の再成長を見せるアメリカで、国内製の部品の使用率の高さで知られるモデルが、カムリ、アコード、カローラ、シビックです。GMやフォードのベストセラーのピックアップトラックよりも圧倒的に使用率が高いのだとか・・・。「アメリカ車なんてレベルが低すぎる!!」と嗤う日本のカーメディアからは何も伝わってこないですが、アメリカの新大統領の「発言」とは、積極的な設備投資に踏み切った(もう後戻りできない!!)アメリカの自動車産業から生み出される部品を世界3位の生産台数を誇る日本へ売るという意思表示のはずです。

  そんなタイミングでホンダがシビックの生産拠点を日本に移してきたことの意味って結構根深いように思います。K沢さんは「(売れるわけはない)ホンダは狂っている」と断じておられましたが、「日本のシビックは日本で作る」というホンダの決断の裏には、日本の自動車産業の炎を消してはいけない!!というホンダ経営陣の危機感が現れているように思うのです。


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ニューモデル速報 第523弾 新型シビックタイプRのすべて

  

2017年2月26日日曜日

いよいよシビックがやってくる。そして全てが変わる!?

  北米で大ヒット驀進中。さらに北米COTYも堂々の受賞。アメリカ政府に愛される日本メーカーが企画する「アメリカ発のグローバルセダン」つまりアメ車・・・。果たして日本の街並に合うのか!?もよくわかりませんが、3ボックスタイプ(セダン)の北米量販タイプを狭山工場に新造したラインで生産し、ハッチバックの「typeR」はイギリスの工場から逆輸入するということで、待望の日本へのフルラインナップによる本格復帰が実現するというホンダ・シビック。

  このクルマはバブル以降も続いた狂ったように歪な「物質文化」の中で居場所を失い、押し流される格好で日本からフェードアウトしていましたが、再び「北米ナンバー1・Cセグ車」の看板を引っさげて堂々の凱旋となりそうです。相変わらず悪辣なK沢M宏氏などは早くも「Cセグなんて絶対に売れない!!」とまで断言しておられますが、メルセデスAクラスやボルボV40などそこそこのロングヒットを続けているなど、Cセグを取り巻く環境も以前とは変わってきたようですし、ホンダの仕掛け次第ではいろいろな展開があるんじゃないかと思います。

  まだ日本での販売価格も発表されていないですし、ベースモデルと「typeR」に加えて、北米スポーツグレードの「MT」モデルも入ってくるのか? などなど今後の展望はなにも見えないですが、とりあえずホンダにとって「シビック」という名称を使った歴代の車がどんな意味を持っていたか!?それがよーくわかっているクルマ好きのみなさんならば、今回のホンダの英断をとりあえずは大歓迎していることだと思います。「何かが起こる」という期待感とともに。

  何がどーなっているのかさっぱりカラクリがわからないですが、日本のカーメディアはなぜか「CセグハッチバックといえばVWゴルフだ!!」と口を揃えます。ゴルフこそが「世界のベンチマーク」だなんて散々に吹聴するものだから、ゴルフがCセグのオリジナルなのだと本気で思ってしまっている人すら多いみたいで困ったものです。ジウジアーロデザインの初代ゴルフが登場したのは1974年ですが、それよりもさらに遡る1972年に初代シビックは登場しました。さらにホンダよりも四輪車で先行しているトヨタは1966年にカローラを、マツダはアクセラの前身となるファミリアを1964年に発売しています。

  ファミリアはのちにフォード傘下でフォーカスの原型となるので、4大Cセグ車ことカローラ、シビック、ゴルフ、フォーカス(累計販売順)の中ではVWゴルフは最後発といってもいいくらいなんですけどね・・・。この4台の中でシビックだけがデビュー当時にはブランドのフラッグシップを務めることを課せられ、ホンダの技術が詰め込まれたハイテクなクルマでした。さらに1970年代のホンダは世界が認める偉大な「ライジングサン」で、北米のマスキー法を1972年に世界で初めて突破!!1973年にはマツダも少々ズルをして突破。しかし多数派である北米ビッグ3がクリアできずにマスキー法そのものの実施が延期され、ホンダの名前が世界に轟きました。

  そんなイケイケのホンダがカローラもファミリアも(サニーもベレットも)なぎ倒してやる!!とばかりにハイスペックに仕上げたのが初代シビックです。もっと正確に書くとホンダには「ホンダN360」というマイクロカーで大成功したのちの1969年に投入された「ホンダ1300シリーズ」というものがありました。このシリーズは同時代のポルシェ911(901B型)とまではいかないものの、もしずっと続いていたら「日本のポルシェ911」になっていたかもしれないというくらいに、ホンダの野望を表現するようなバカ高い理想を掲げたクルマでした。おそらく開発者は「打倒!プリンス・スカイライン」くらいの腹づもりはあったと思います。

  しかし「1300シリーズ」は四輪に参入したばかりのホンダにとってはハードルが高過ぎたようで、発売直後から故障が多発した上に、本田宗一郎、藤沢武夫両氏の自伝によると既存メーカーによるホンダへの嫌がらせみたいなこともあったらしいです。苦境に立たされたホンダは「1300」という大風呂敷をあっさりと畳み、スカイラインやポルシェではなく、カローラやファミリアを蹴散らす「シビック」へとその積み上げた技術を注ぎ込んで、新たなフラッグシップとしました。「4輪独立懸架」をCセグに使うというアイディアは、シビックに始まりファミリア→フォーカス→ゴルフ→カローラ(欧州向け)へと伝播して、いまではプリウスにも採用されるくらいの定番スペックになりました。あれ!?自称「世界のベンチマーク」はどーした?(ちなみに4輪独立懸架・・・現行シビックとゴルフは使ってなかったりします)

  本来は日本の自動車産業の「象徴」と言ってもいいくらいの「シビック」シリーズなんですけども、いざ国内市場に舞い戻って来るとなると、トヨタにとってもそしてVWにとっても、なにかと「不都合な点」が出て来るクルマでもあります(巨大メーカーに風穴を開けるのがホンダ)。そしてかつて煮え湯を飲まされたマツダにとってもファミリアの時代からの天敵・・・。今ではマツダとともに日本車Cセグの重要な担い手となったスバルにとっても、日本が世界に誇るスポーツカーとして国内ユーザーの支持を受けてきた「スバルWRX」の強烈なライバルとなるシビックtypeRの完全復活は寝耳に水・・・いくらランエボが消えた穴を埋めるとしても、下手すると国内市場で共倒れということもありそうです。

  K沢M宏氏を始めとして、カーメディアは長年ホンダの活躍を「封印」してきました。VTEC搭載エンジンが海外ではBMW、アルファロメオ、アウディといったエンジン屋よりも速いピストンスピードを実現し、偉大なるエンジンのカリスマとして君臨してきた事実を全く無視してきました。北米シビックに配備されている1.5L直3ターボで178psを捻り出し、BMWの2Lターボとほぼ同等のスペックを誇るホンダの次世代ターボが日本に入ってきたら・・・誰もが絶賛してきたBMWの虚構が音を立てて崩れ落ちるかもしれません(いやもうすでにバレてるって!!)。

  日本のクルマ好きならば、ポルシェ911やスカイラインと同じように半世紀近い年月を世界のトップランナーとして歩んできた歴代シビックが見せた「世界の頂点」がどんな技術であったのかを大いに語り、さらなるホンダのチャレンジを讃えつつも、おそらくこのクルマの存在をも「黙殺」するであろう、あるいはネガキャンすらするであろう、クソなカーメディアを徹底的にウェブ空間で吊るし上げる準備をして待ちましょう!!いろいろな意味で今後が楽しみだなー!!


2017年2月18日土曜日

マツダなら「バカ」から入ろう!!

  前々回、前回に引き続き「マツダ批判」です。最近リコールが多いですね。先代モデルからも現行モデルからも・・・エアバックか!?と思いきや現行では違うところから発生しているようです。スカイアクティブ以降のモデルは予定を早めて発売しているものが多く、検証する時間が十分にとれなかったのかもしれません。そのリスクを承知で勝負したのはマツダであり、リコール出たら出たで誠実に対応すればいいわけですが・・・。

  マツダ首脳部にとって今の状況は想定の範囲内なのでしょうか?①2012年からの経営再建&巻き返しが思いの他に上手くいったこと。②某欧州メーカーによるディーゼル疑獄事件以降は国内販売が低迷したこと。③CX5を皮切りにスカイアクティブ第二弾のスケジュールは予定通りなのか? ・・・とはいっても最初からスカイアクティブは計画通りのスケジュールではないですけども。トヨタとの包括的な技術提携と、稼働し始めたメキシコ工場で北米トヨタのOEM車を作る仕事を貰ったものの、新大統領の方針に戦々恐々ではあると思います。

  「マツダは3%のユーザーを相手にすればいい!!」と宣言しておいて、北米シェアトップを争うトヨタにクルマを納入するんですかい!?フォードから離れて10年近くが経ちますが、荒海に小舟(失礼)で乗り出すもやはり「寄らば大樹」!?なんだかトヨタとの提携に有利なディーゼルやらSUVやらプレミアム化やら割と大資本向きな開発が目立ちます。トヨタ、ルノー日産、GM、ヒュンダイ・キア、VW、フィアット、PSA、フォード、ホンダの9大グループが凌ぎを削るど真ん中に13位くらいのマツダが乗り出す意義って何ですか?マトモなコトは北米にプレミアムブランドを構えるくらいの巨大グループに任せておけばいいんじゃないの?

  ちょっと「アレ」なコト言います・・・
「もしマツダがロードスターだけを発売するメーカーなったら?」 

  コイツ何もわかってねーな!!で結構ですけども、これって案外「アリ」なんじゃないかと思います。「MAZDA FANBOOK」の第一号にもありましたが、マツダ内部では、ロードスターの開発担当主査というのは、他の車種とは完全に別格の存在みたいです。この役職だけは「心・技・体」に優れた逸材を後継に指名して、代々受け継ぐものらしいです。それだけの「重み」があれば、やはり下手な仕事はできないようで、NDロードスターの1.5Lエンジンのチューンや、リトラクタブルハードトップ機構のデザインなど、見るべきものが多いですね〜。

  もういっそのことロードスター用に開発されたFRシャシーだけを使ってブランドを構築したらどうですかね。プライド持って作れるクルマだけを売ったらいいんじゃないの!?せっかく年間40万台も売れるようになったCX5はあっさり放棄するのか?うーん。

  一つ言えるのは「SUV屋」という商売がこれからもずっと続くとは思えないということです。もし「SUV屋」が可能ならば、すでに「ミニバン屋」という業態のやや特殊なメーカーが1つくらいあってもいいはずです。他のメーカーよりもミニバンについて研究して世界最良のミニバンを企画するメーカーはなんで無いのか!?結局のところは自動車メーカーは単細胞の男の集まりで、「カッコいいクルマを作る」というスタンスを崩さないからなのかな。

  誰もが思うことですが、「カッコいいクルマの中のさらにカッコいいクルマを作ろう」という意識に溢れたメーカーがマツダだと思います。世界広しといえども、廉価な量産車を「20世紀の名デザイン・ベスト20(英国雑誌選定)」に押し込んでくるブランドはマツダだけでしたから(もちろんFD3Sです)。

  近作のマツダ車ではロードスターだけは別次元の納得の出来映えです!!スポーツカーなんて「エゴと個性の塊」ですから当たり前といったらそれまでなんですけど、マツダのファンを「やっぱりマツダは素晴らしい!!」と唸らせるという意味でもロードスターの存在意義はデカいわけです。これがトヨタの場合はV6エンジンと静粛性にファンは感動しているわけです。トヨタに寄せて3代目アテンザを仕上げてみたら何か起こったか?・・・どうでしょう。もしアテンザがFRに生まれ変わったら(回帰したら)!?

  マツダにとっては、やはり「スポーツカー屋」が一番似合う。SUVを作っても無駄とは言いませんが、やはりポルシェのようにスポーツカーに主軸を置いて、そのブランドが手掛けるSUVやセダンですよ!!っていう商品力を高める手法がマツダには合っていると思います。これが「ミニバン屋」や「SUV屋」となってしまうと、なかなか「マツダらしさ」を見せ付ける部分が少なくなります。・・・じゃあプレマシーはどーなんだ!!おっと。

  ロードスターのシャシーでプレマシーを作ったらいいじゃん!!・・・はあ!?何をバカなコト言ってんの!?いやいやもはや現行プレマシーが既にバカに片足を突っ込んでいた(=ユニーク)モデルだったのでは?そもそも「走りのミニバン」っていう愚直なコンセプトは誰得なの!? 結局のところは同クラスのミニバンの中で最も廉価な設定をしつつも、ミニバンの常識を越えたハンドリングを備えてスポーティなキャラクターを印象づけた効果で、多くのユーザーが選んだ理由を「安いから!!」ではなく「スポーティだから!!」と説明できた!!っていうところがこのクルマのミソだったと思うのですよ。

  しかしその後にもっと低価格な3列シート車であるプチバン(シエンタ、フリード、ソリオ)が出て来てしまって、この作戦は成立しなくなりプレマシーはあれよあれよという間に市場から消えていきました・・・。スポーティという購入理由を掲げていたユーザー達はどこへ消えたのか!?もしかしてG'sのヴォクシーを買っているのか!?それともBMW2erグランツアラーへと流れたのか!?

  残念ながらプレマシーの後継車はSUVになるそうですが、なんだかなー・・・やっぱり「バカ」やってくれるマツダが見たいなー。バブルの頃にはマツダがフルサイズセダン(センティア)やフルサイズクーペ(コスモ)を作っていたわけですけども、そのことを若い世代のクルマ好きはもう知らないみたいです。BMW大好きな20代の子に「E38の7erは、ホンダ(レジェンド)とマツダ(センティア)のパクリだぜ!!」って言ったら全く信じてもらえなかった!!

  マツダ全車にロードスターの設計を使うべきか?はともかく、FF横置きがメインで成功しているプレミアムブランドなんてあったけ?・・・果たして第一号はボルボになるのかマツダになるのか。BMWやメルセデスのように廉価モデルだけFF横置きで済ますというならわかりますけども・・・




  

  

  

2017年1月30日月曜日

マツダに一言・・・もっと「偉大な過去」に学べばいいのでは?

  前回に引き続いて、もっともっと頑張ってもらいたいマツダに「為になる批判」をしてみたいと思います。今年(2017年)になってドイツのネットメディアのヘッドラインとして報道されていましたが、2018年末頃には新型MAZDA3(アクセラ)が投入されて、早くも全く新しいガソリンエンジン(第二世代スカイアクティブ)が搭載されるとのことです。

  日本のカーメディアではまったく情報が上がってこないですけども、マツダの扱い方をみても日本のカーメディアってなんだかなー(まずは基本的な仕事しろよ)って思ってしまいます。というよりもうどっぷりネット時代なのだからドイツのカーメディアにアクセスした方が圧倒的に早いです。「シルバー民主主義」ならぬ「シルバーカーメディア」ですからね・・・。1950年代と変わらずにVWは「神」扱いですし・・・。

  そんな「シルバーカーメディア」にわざわざ寄り添っていったのが、マツダのこれまでの「スカイアクティブ」活動だったんじゃないかと思います。国沢さんや清水さんが第一線で活躍しているのは結構なことですが、還暦前後のライターさんの文章を読んでいると、取材対象がドイツ車であってもどうもあまり気分は良くない様子が伺えます。BMW・M4は速過ぎる。M2も速過ぎる。ゴルフRも速過ぎる。911ターボは速過ぎて意味分んない。アウディR8とかもはや意味不明・・・。

  欧州のように圧雪された道路を100km/h前後ですっ飛ばす次元のドライビングスキルが無いと、もはや操ることが不能!!ってくらいにエゲツナイ走りをするモデルがドイツブランドでは一気に増えました。それがジャガーやアルファロメオなど他の国のブランドにも当然に飛び火していって、新型ジュリアの最上級グレードが510psだとしても、それほど驚かなくなりました。

  そういった日本の道路環境では完全にオーバースペックで、日本でドライブを愉しむ我々には特殊な訓練でも受けない限りは到底に御すこともできない「広告用グレード」を取っ払うと、残ったベースモデルはほぼ「あり合わせ」の「残飯」みたいだったりするわけです。金持ち用のクルマ(BMW7erやM4)はどんどん進化し、貧乏向けのクルマ(BMW1,2,3er)はどんどん粗末になっていく・・・、アメリカ=中国で横断的なグローバリズムに対して日本のカーメディアはかなりイライラしているのを感じます。

  そんなスッカスカになった中間ゾーンを「埋める」というマツダの取り組みは、一見とても良いように思いますが、喜んでいるのは「シルバーカーメディア」と同じ感性を持っているシルバーなドライバーが中心なわけです。貧乏人向けのBMW(1~3er)やメルセデス(A~Cクラス)の素材より良いものを使って、より良いディーゼルエンジン作って、絶妙な乗り心地のミッション(トルコンAT)をデミオに至るまで配備した・・・とはいえ、ディーゼルエンジン以外は以前のマツダ車にも共通する美点ではあるんですけどね。

  それでもその立ち位置はカーメディアにとっては好ましいものだったようです。「Eクラス買うくらいならアテンザで良くない?」とか「320dなんかよりアテンザXDのエンジンの方が圧倒的に優れているよね」とかおおよそこれまでのカーメディアにはあり得なかった文言が出てきました・・・これは本音だと思いますよ。700万円出して下品なメルセデス直4ターボのEクラスはともかく、500万円出してポンコツなBMWの出来損ないディーゼルとかどんな罰ゲームだよ・・・(そもそも1000万円以下のメルセデスとBMWなんてさ)。

  それにしても相手が悪いですよ。メルセデスにBMW。片方は三菱自動車に買収を持ちかけて、ターボやAWD、さらにはEV技術まで持ち去ってブランド再建のコンテンツにした盗人ブランド。もう片方はMINIとかマグナシュタイナーとか外部に開発を丸投げして高級モデル用の縦置きミッションすら作らなくなった徹底的に「エア」なブランドです。BMWなんてドイツ国内では完全に素性が割れてますからメルセデスやアウディに比べて売れてない。とにかくマツダはこんな「(残り)カス」ブランドをマトモに相手にして「こっちの方が良いクルマですよ!!」なんて吹聴すべきでもないと思うんです。

  「マツダはかっこいい!!」と言われてちょっといい気になってますよね。確かに見た目はそれなりにいいのかもしれませんけども、ルックス重視のアイドルをたくさん集めて番組作ったって、そう簡単には面白いものは作れないですよ。果たして新しいマツダ車でどれだけの人のカーライフが変わったというのか!? 誰かハッキリ言ってやればいいと思うんですが、スカイアクティブが展開された5年間の日本市場において、クルマに興味がなかった20代、30代に「このクルマは良さそうだ!!」と重い腰を上げて購入に向かわせた新型モデルといえば・・・①アクア②ヴェゼル③ハスラー④ノート⑤86です。

  トヨタ、日産、ホンダ、スズキはいずれも世界のトップ10に入る「ジャイアント」です(他は米GM、米フォ、伊フィ、独VW、韓ヒュ、仏PSA)。マツダの藤原常務がインタビューで仰っているように、この4強と張り合って似たようなクルマを作っていては勝ち目はないのでしょうけども、マツダらしさが満載の尖ったモデルで、あの5代目BDファミリア(1980年6月発売)のように、ライバル車を切り裂いて欲しいものです。BDファミリア発売時はまだ0歳でしたがよーく覚えてますよあのデザイン!!決してフロンテやシビックのパクリではない!!0歳でもハッキリ区別できました(笑)

  私個人はマツダといえばアテンザなんですけども、大学卒業の頃に登場したGGアテンザ&RX8もかなりインパクトデカかったなー。頑張って働いてこれに乗ろう!!って思いましたよ(実際はE39M5に憧れてましたが)。BDファミリアとGGアテンザというマツダ(東洋工業)を救った伝説的モデルに共通するのは、何と言っても「ハンドリング」だと思うんですよね。サスペンション設計からライバル(ホンダ)をリードして行く!!という前向きな姿勢がそのまま評価されてドイツでバカ売れしたと思います・・・そんな偉大なモデルが切り開いた虎の子の欧州市場を引き継ぐモデルとしてスカイアクティブの各モデルは果たして相応しいのでしょうか?