2014年4月8日火曜日

マツダの覚醒 ラインナップは全て「スペシャリティカー」

  マツダ車の「顔」が次々と同じになっていく・・・。デザインテーマ:「鼓動」は想像以上に潰しが利くようで、とても柔軟性が豊かなデザインコンセプトなのだと気がつきます。見事なことに出てくるモデルは常に既発のモデルを追い越すほどの出来映えで、CX5→アテンザ→アクセラという順番で展開されましたが、いずれも期待を裏切っていませんし「鼓動」デザインに飽きるという感じもないです。

  さらに今年はデミオが登場し、来年にはロードスターにも同じデザインが使われるようですが、さらにまだまだ「追い越して」行きそうなポテンシャルをメーカーにもデザインにも十分に感じられます。ちょっとマツダびいきで恐縮なのですが・・・。

  デザインの優劣なんて個人の主観に過ぎないことを百も承知で話を進めますが、例えばマツダとBMW。「CX5とX1」「アテンザと3シリーズ」「アクセラと1シリーズ」という同クラスで比べたときに、素晴らしいことにマツダが「全く負けていない」という事実に気がつきます。もちろん同クラスとはいえ「マツダ渾身の主力モデル」と「BMW風味の廉価モデル」の争いですから、メーカーの傾倒度がそのまま出てしまっているだけで、直ちに「マツダ>BMW」というブランド価値を示すものでは全くありません。

  それでもマツダの「クラスで最高のデザインのクルマを作る!」という姿勢は、もはや一過性のものではなく、従来では考えられなかった「日本メーカー車が欧州メーカー車をデザインで越えて行く時代」がやってきたという実感すらあります。しかしまだまだ欧州では傍流に過ぎないC/Dセグで勝利したに過ぎず、やはり欧州メーカーの最激戦区である、A/Bセグで勝ってこそ本物。

  しかし残念ながらこのクラスにおける日本のエース・スズキが韓国車やVWグループとの価格競争に敗れて欧州ではフェード気味。トヨタと日産はそれなりに切り込んではいますが、利幅の小さい小型車ということでどうもやる気が出ない様子。小型車出身のくせに小型を作らなくなったスバルは欧州では手も足も出ません(誰かこのメーカーに注意する人いないのか?)。

  つまりマツダだけが日本メーカーとして、かつて日本車が繁栄を誇ったはずの「欧州小型車市場」の奪還を真剣に考えている状況です(もちろんトヨタが後押しをしてますが・・・)。現在の欧州市場で一番重要視されるのは「デザイン」。20000ユーロ(アテンザの廉価モデルよりかなり安い)で買えるVWグループのセアト車が、先代アウディA4のノックダウン生産車だったりするわけで、価格の高低にかかわらず「デザイン」がまとも。日本で売られているラインナップをみれば解りますが、Bセグでも当たり前にオープンカーの設定がある・・・。

  そんな「ハイカラ」な市場で、次々と注目を集めるマツダデザイン。日本では「マツダは一体どうしちゃったの?」みたいな受け取られ方をしていますが、とことんやらないと欧州市場では勝てないし、負ければすぐに「倒産」という凄まじい現実。チーフデザイナーをあっさりルノーに引き抜かれ・・・それでも進化を続けなければ明日はない? いよいよ今年は新型デミオとSUV版の「CX3」を欧州に投入し、非欧州圏メーカーでナンバー1の座に手が届くのか。




「最新投稿まとめブログ」へのリンク

「セアト エクシオの動画」へのリンク

  

0 件のコメント:

コメントを投稿