2014年4月24日木曜日

日産フーガ・クーペは幻か?

  「フーガ・クーペ」「アテンザ・クーペ」「レクサスGS・クーペ(ソアラ?)」が一斉に発売されたらどれが一番売れるのか? やっぱりFRの日産VSレクサスの一騎打ちになるでしょうけど・・・コストパフォーマンスのマツダも捨て難いですね。3ブランドともにデザインには自信を持ちつつあるようなので、その気になればBMW6シリーズに迫るくらいの出来が期待できそうです。

  そんなクルマを作っても日本じゃまったく売れない!というのがこれまでの通説でしたが、東京の中心部の商業施設が次々に建て替えられていく中で、駐車スペースは確実に拡大していて、走行不能な道さえ避ければ、北米のフルサイズセダンを走らせることも難しくないです。休日の六本木や赤坂の地下駐車場に停めれば、周りは「ガヤルド」と「クワトロポルテ」が大ブーム!?といえるくらいの割合で湧いている。今の東京を象徴するクルマがこの2台と言ってもいいくらい。「ガヤルド」のカーシェアリングやレンタカーも増えてきました・・・。

  残念ながらレクサスは「LS」以外は全く人気がない。どうも丸目のメルセデスと同じくらいに貧乏くささが出てしまうので嫌われているようです。「プレミアムブランド」はあくまで普通のクルマに「ちょい足し」のレベルだから、まったく「スーパー」な存在ではない。そんなことは中古車価格見れば一目瞭然で、「スーパー」なら値崩れなんてしない。しかし「金持ちアピール」だけはしっかり伝わってしまうのが、なにかと面倒くさいですね・・・同情します。それはともかく「ガヤルド」「クワトロポルテ」そして「レクサスLS」。この3車種が走り易いように東京の道はどんどん改良されています。

  この「うすら安っぽい」都心の雰囲気がどうも好きになれないんですよね。なんでもかんでも「スーパー」を求めてしまっているアホ〜な空気が・・・。平日の夜の都内を走れば、なんの珍しさもなくハマー・リムジンを見かけます。一体ここはアメリカか?中国か?韓国か?と見まがう光景・・・いい年した大人が一人5000円払って、ぎゅうぎゅうに乗り込んで「セレブごっこ」やってて虚しくないですか? 結局のところ東京なんて田舎者が集まっただけの「洗練」とは真逆の街でしかないんですよね・・・。

  そんな愚かな風潮(レンタルしてまで仰々しいクルマに乗る)を変えられる力があるのが、日産・レクサス・マツダじゃないかと思うのです。こんな「バカ全開」のクレイジーな都心に乗り込んで行けるクルマを求めるならば、これらのブランドのフラッグシップ車が最適なんですが、もうちょっとオシャレでもいいかなと思ったりもします。スカイラインクーペやレクサスIS-Cといったラグジュアリーに振ったクルマもありますが、もうワンクラス上のクーペが日本車にあってもいいですよね。そんなデカい2ドアクーペなんて一般に需要がないと言われていますが、それは10年前の常識であって、クレイジーな現在の東京ならば予想以上に人気になるんじゃないでしょうか。

  とりあえず「日本車」に乗っていてとても気分が良いという人々がかなりの割合で存在しますし、それはレクサスの「現在地」を見ても明らかです。そしてもう少し大胆な日本車があってもいいだろうという潜在的欲求は、既存ユーザーではなくクルマを買う事にやや後ろ向きな人々からひしひしと感じたりします。彼らの言い分は、都心の駐車場で隣りにクアトロポルテがやってきても全然負けないくらいの「堂々」とした佇まいがあれば全然買う!!!ってことです。ただし500万円台に抑えて!というのもありますけど・・・。

  セダンが「ジリ貧」だと感じているならば、何らかの手段があってもいいですよね?もうすでにセダンとしての内外装や価格設定においては日本メーカーが様々な試行錯誤の末にベストなバランスになっているわけです。そしてその上でさらにブレイクスルーを狙って、350psなのに15km/L走ってしまうスゴいクルマをいとも簡単に作ってしまうのだから、マセラティを越えるデザインの「フーガ・クーペ」なんて朝飯前じゃないですか?って思ってしまうのですけど。インフィニティQ100の発売の前にぜひQ70(フーガ・クーペ)をお願いしたいです。


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2014年4月16日水曜日

スバル 新型レガシィ このクルマが今後のブランドを決定付けるわけで・・・

  レガシィがいよいよフルモデルチェンジを迎えようとしていますが、モデルサイクルの終了が近くなったBMレガシィB4の警察用車両(パトカー)が警視庁に採用され、至る所で見かけるようになりました。東京も雪の日が割と多くなって、FRのクラウンでは稼働できないい日が増え、本来の業務に支障をきたし、用を成さないからってことでしょうか? しかしあんまり感心しなかったBMレガシィB4のデザインは、白黒の塗り分け塗装とは相性が良いようで、やたらと高級感が引き立っていて不思議といい感じになってましたね。

  フラッグシップの「レガシィ」がFMCということは、また新たに「スバル」のコンセプトが展開され、他のモデルへと受け継がれていく「サイクル」が始まることを意味します。現行のレガシィのデビューから始まった前回の「サイクル」は、少々厳しいことを言うと「レガシィ」のデザインが客観的に見て「好評を得るもの」でなかったために、そのコンセプトは貧弱な表現しかできず、後に続いたインプレッサやフォレスターも大きなインパクトを残せませんでした。もしアイサイトによる売上好転がなければ、確実にレガシィB4は日本市場から姿を消していたかもしれません。

  満を持して投入された「インプレッサG4」は本来ならば、次々に大型化するDセグに見切りをつけた層の受け皿になり得るサイズなのですが、現実には冴えないデザインが災いしてその役割はまったくと言っていいほど果たせず、まもなく登場するアウディA3セダンを待望する声が聞こえてくるほど。インプG4のデザインではどう考えても太刀打ちできず・・・。一方でフォレスターも2年連続でマツダCX5の後塵を拝し、完全にデザインで負けてしまった印象が・・・。ハリアーやエクストレイルの登場で存在感は小さくなるばかり。

  それはさておき「アイサイト」のおかげでもなんでもいいですが、とりあえず次期レガシィB4も無事日本で発売することが決まっているようなのでひと安心といったところです。めでたしめでたし・・・じゃなくて、日本市場撤退か?という窮地に追い込んだBM型レガシィを一体どこまで改められているのかが大事で、また「惜しい」というか「微妙〜」なレガシィだったら意味がないです。レクサスISやスカイラインと比較しても「欲しい〜!」と思わせるような魅力が「解り易く」盛り込まれていてほしい! とりあえず日本でDセグセダン買う99%の人が後ろ髪を引かれるような気合いの入ったサルーンであってほしい!

  既に発表されている北米モデルのデザインは・・・・、ちょっと恣意的な見方かもしれませんが、いよいよ「スバルはアメリカが大好きです!」とばかりに懐に入り込んでいくようなデザインになってきたのでは!?と思う次第です。「旧中島飛行機のクルマがアメリカを侵略しに行くことにカタルシスを感じる!」なんて完全なる戦後世代の私が言ったところでただの茶番なわけですが、それでも祖父は大正生まれ、シベリア抑留から苦難の末、逃れてきたという話を子供の頃に聞きました。戦争とスバルをいまさら重ね合わせるのは不謹慎だし失礼千万なことではありますが・・・できればレクサスISのように日本の様式美を叩き付けるような痛快なデザインにして欲しかった。

  何より悔しかったのがシカゴMSで初公開された時の、米国記者のやや期待はずれだった感を思わせる失笑じみたリアクション。「マツダ」「レクサス」「インフィニティ」とアメリカ人の度肝を抜くコンセプトカーばりに洗練された次世代デザインが次々と市販化され、「日本車のデザインが大きく変わった!」と印象づけてきた中で注目され過ぎていた部分もあったようですが・・・。

  それでもこれはあくまで北米モデルでありどう考えても日本で売るには大味すぎる。日産のティアナは北米・中国での戦略車としての表情を残したまま日本でも発売されてしまいましたが、トヨタと緊密な提携関係にあるスバルは、カムリHVの成功例に追従するような日本専用フェイスを用意してくれると信じていますがどうなることか?


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2014年4月8日火曜日

マツダの覚醒 ラインナップは全て「スペシャリティカー」

  マツダ車の「顔」が次々と同じになっていく・・・。デザインテーマ:「鼓動」は想像以上に潰しが利くようで、とても柔軟性が豊かなデザインコンセプトなのだと気がつきます。見事なことに出てくるモデルは常に既発のモデルを追い越すほどの出来映えで、CX5→アテンザ→アクセラという順番で展開されましたが、いずれも期待を裏切っていませんし「鼓動」デザインに飽きるという感じもないです。

  さらに今年はデミオが登場し、来年にはロードスターにも同じデザインが使われるようですが、さらにまだまだ「追い越して」行きそうなポテンシャルをメーカーにもデザインにも十分に感じられます。ちょっとマツダびいきで恐縮なのですが・・・。

  デザインの優劣なんて個人の主観に過ぎないことを百も承知で話を進めますが、例えばマツダとBMW。「CX5とX1」「アテンザと3シリーズ」「アクセラと1シリーズ」という同クラスで比べたときに、素晴らしいことにマツダが「全く負けていない」という事実に気がつきます。もちろん同クラスとはいえ「マツダ渾身の主力モデル」と「BMW風味の廉価モデル」の争いですから、メーカーの傾倒度がそのまま出てしまっているだけで、直ちに「マツダ>BMW」というブランド価値を示すものでは全くありません。

  それでもマツダの「クラスで最高のデザインのクルマを作る!」という姿勢は、もはや一過性のものではなく、従来では考えられなかった「日本メーカー車が欧州メーカー車をデザインで越えて行く時代」がやってきたという実感すらあります。しかしまだまだ欧州では傍流に過ぎないC/Dセグで勝利したに過ぎず、やはり欧州メーカーの最激戦区である、A/Bセグで勝ってこそ本物。

  しかし残念ながらこのクラスにおける日本のエース・スズキが韓国車やVWグループとの価格競争に敗れて欧州ではフェード気味。トヨタと日産はそれなりに切り込んではいますが、利幅の小さい小型車ということでどうもやる気が出ない様子。小型車出身のくせに小型を作らなくなったスバルは欧州では手も足も出ません(誰かこのメーカーに注意する人いないのか?)。

  つまりマツダだけが日本メーカーとして、かつて日本車が繁栄を誇ったはずの「欧州小型車市場」の奪還を真剣に考えている状況です(もちろんトヨタが後押しをしてますが・・・)。現在の欧州市場で一番重要視されるのは「デザイン」。20000ユーロ(アテンザの廉価モデルよりかなり安い)で買えるVWグループのセアト車が、先代アウディA4のノックダウン生産車だったりするわけで、価格の高低にかかわらず「デザイン」がまとも。日本で売られているラインナップをみれば解りますが、Bセグでも当たり前にオープンカーの設定がある・・・。

  そんな「ハイカラ」な市場で、次々と注目を集めるマツダデザイン。日本では「マツダは一体どうしちゃったの?」みたいな受け取られ方をしていますが、とことんやらないと欧州市場では勝てないし、負ければすぐに「倒産」という凄まじい現実。チーフデザイナーをあっさりルノーに引き抜かれ・・・それでも進化を続けなければ明日はない? いよいよ今年は新型デミオとSUV版の「CX3」を欧州に投入し、非欧州圏メーカーでナンバー1の座に手が届くのか。




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