2016年10月7日金曜日

アバルト124スパイダー 「これこそが日本車に対する最大の讃辞」

  カーグラフィック編集長の渡辺慎太郎氏がCG11月号でアバルト124スパイダーに対して何やら書いてます。うーんさすが意味不明だ・・・何が言いたいのか?いや何も言いたいことが無いからこういう文章になるんだろうな。ちょっと書き出しを引用してみると「もし『アバルト124スパイダー』というクルマが、マツダロードスターをベースにしたという事実を隠されたまま、こういうクルマとしてある日ひょっこり登場していたら、果たしてこのクルマに対する印象は変わっていただろうか。」

  あーあ・・・って感じですね。「マツダが関与したら価値が落ちるよー」とでも言いたいのでしょうけども、なんだかなー。ブランドで区別すんなよ!クルマそのものを見ればいいじゃん! この編集長はマツダ・ロードスターの長期テスト担当(女性)に「クルマの変化に気付け!」とかエラそうなパワハラまがいな発言をしていたそうですけど、本人がブランド抜きにはクルマの価値が正確に測れないブレブレなその辺のオッサンだったなんてー・・・ってオチですか。

  どーでもいいけど、おたくらの雑誌(CG)でちょっと前に盛り上がっていたゼノス(英国製新鋭ライトウエイト)もマツダのエンジン使ってますけど全くスルーしてましたよねー。来年に復活が噂されるアルピーヌ(間違えたTVRタスカンだった)も同じくマツダエンジンになる予定だそうですよ!ケータハムのベースモデルはスズキエンジンですけど、最上級グレードはマツダのエンジンなんですけどね。カーグラフィックっていう雑誌は日本の技術が輸入車に関与していることを徹底的に隠す傾向があるなーとは思ってましたけども。

  別にクソジジイ・ライターが、日本の自動車産業に散々偏見を持っていても、まったく構わないですけど、プロのメディア人を自認するのであれば、このような「あーあ」な書き方は残念過ぎる。イスラム教を嗤うフランスメディアのような醜悪さを感じます。こんなレビューを当たり前に続けていればリベラルな若年読者層にはどんどん煙たがられますよ。好きとか嫌いとかではなくて、フェアなモノの見方が備わっていない偽評論家の文章に誰が好き好んで金を払うのかって・・・話です。まあブログネタの為に買うっていう人はココにいますけど。

  来年に登場する予定のトヨタ・スープラが出て来たら、CGでは一体どんなレビューが展開されるんでしょうか?間違っても「BMWが関与したから価値が下がる」みたいなニュアンスはやめてもらいたい!!! さて今も尚セダン、ワゴン、SUVを中心に「グランドツアラー」の第一人者を力強く自認するBMWですが、いよいよトヨタとの共同開発による待望の専用シャシーのスポーツカーであるスープラ/Z5がほぼ完成したようです。シルエットを見ると何だかスープラとZ4の遺伝子を半々ずつ受け継いだ感じでしょうか? BMWの一般的なモデルよりも、さらにスポーティな装いになった2シーター・クーペで、Z4の後継車ですからおそらくオープンモデルも追加されることでしょう。

  マツダとフィアットのロードスター/124スパイダーでは、ユニットはそれぞれのメーカーが用意してブランド間の差別化をしていますが、BMWとトヨタの間でもそれぞれBMWのモジュラー直4、直6と、トヨタの直4ターボ・直4ハイブリッドという無難な決着になると言われていますが、今のトヨタの感覚だと専用設計スポーツカーに燃費重視に設計したハイブリッド・ユニットをそのまま使うような愚は冒さないと思いたいですが・・・。これからはスポーツカーも電動化の時代みたいですが、あくまでEVスポーツか電動ターボといったスポーティなモーターの使い方をすればいいのですけど、トヨタの既存ユニットはそういう用途には向かない気が。それでも新規モデルでユニットが4つも選べるなんてとても豪華です!マツダ・フィアットももっといろいろ載せたらいいのに(ディーゼルはとりあえず要らないけど)。

  シリンダーがモジュラー化されているとはいえ、BMWの貴重な直6ターボ搭載モデルはいったいどれくらいの価格からスタートなのか?500万円前後なんていう「戦略価格」が発動するのか? いやいや富裕層はセコい2シーターなんて見向きもしないから、安易な廉売などしても実りは少ないかもしれません。いっそのこと直3ターボ積んで限界価格で勝負したらどうでしょうか?

  BMWにとっても某・日本メーカーが仕掛けたオープン&ライトウエイトスポーツ・ブームにホイホイとのっかって作った先代までをいつまでも引き摺りたくはないでしょう。汎用の3erシャシーをそのまま安直にスポーツカーに転用!骨は重いし、サスはズブいし、まるでロードスターとはかけ離れた乗り味の全く「意味不明」なクルマに仕上がりましたが、そんなこんなで「BMWわかってねー」と嗤われて、存分に評判を落としたZ3、Z4の黒歴史をさっさと回収したいでしょうけどね(あのバングルデザインは今となっちゃいい味出してる?)。ちなみに発売が終了しましたがZ4なんてアメリカでは定価300万円くらいでずっと叩き売りされてます(エンジンスペック考えると、マツダMX5と大差ない)。日本で売られている600万円という価格が、ボッタクリ過ぎで俄には信じられないわけですけども、クルマにかかる費用なんて国によってまちまちですから(シンガポールよりマシ?)。

  さてメイドインジャパンになったアバルト124スパイダーとそのベースモデルのフィアット124スパイダーは、ブランドにとっての本国であるイタリアで既に販売が開始されていて、フィアット版はマツダロードスター(1.5L)よりもいくらか安く設定されてます。CG編集長のテンションはイマイチ上がらないようですが、多くのイタリア人にとっては、この新たなラインナップはデザインも魅力的ですし、中身もこれまでのフィアットやアバルトでは考えられないほどの本格志向ですから、当然に喜んでいると思いますよー。

  フィアットにしてもBMWにしても、日本製の専用設計スポーツカーが欧州でそれなりの需要を誇ることは十分に折り込み済みなはずです。日本の自動車産業が生み出すシャシーの中でもライトウエイトスポーツ用は世界のメーカーにとって別格の価値があるのでしょう。例えば日本にはパジェロやランクルのような本格クロカンのラダーフレーム&AWD用縦置きシャシーなんてのもあって、これも圧倒的な世界シェアを誇っていますが、この手のシャシーはBMWはランドローバーから拝借しましたし、フィアットは傘下にジープがあるので間に合っていますから特に欲しくないようです。もちろん欧州にもロータスのようなミッドシップのシャシーがあるわけですが、それでもなお日本のFRスポーツの地位は日本のクルマ好きが思っているよりも高いところにあるのかもしれません。

  「せっかく大金出してクルマ買うならば、十分に価値の裏付けが欲しい!」っていう人も多いでしょう。特に趣味性の高いクルマにはコレを求めてしまいます。アバルト124スパイダーがおよそ400万円です。同価格帯のスバルWRX、ゴルフGTI、メガーヌRS、308GTiといったホットなモデルに比べてスペック面ではやや貧弱な印象ですが、「日本の自動車技術が海外で高く評価された!その結実した証拠!」という意味では、非常に感慨深いクルマではないでしょうか。さらには1000kgの車体に160psのエンジン。1980年代のスポーツカーを思わせるクラシカルなパワーバランス。みなさん!まさにこれを待っていたんじゃないですか?

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↓編集長のレビューが一番手抜き感があるな。ほぼ素人の伊藤より酷い。
 大谷秀雄さんが唯一の希望だなー・・・と勝手なこと言ってみました。
 

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