2017年5月26日金曜日

三菱デリカD5 「封殺された日本の傑」

  2000年代に社会現象とも言える大流行を見せたミニバンが、曲がり角を迎えているようです。まあどんなジャンルでも10年以上に渡って売れ続けるなんてことはほとんどないので、実用車ゆえに避けられない『デフレ傾向』からくる設計・企画の歪みが出てくる段階に突入したということですねー。出せば売れるから、各メーカーがこぞって企画したミニバンでしたが、グローバル展開においては重荷になるとかでマツダみたいに開発を中止するメーカーも出てきたようです。マツダはCX8が売れなかったら、何もなかったようにスライドドアーを復活させそうな気がしますが・・・。

  先代はデリカスペースギア、そしてその前は『三菱車といったらこれ!!』というくらいに定番化した。あのグリルガードの付いたデリカスターワゴンです。この2世代で築き上げた『イメージ』を大事に引き継いで2007年に登場したのが『デリカD5』で、ちょうどミニバンバブルのど真ん中の時期でした。三菱自にとっては、リコール問題で叩かれ続けた悪夢の2000年代を払拭して、新しい三菱を打ち立てるための決意のニューモデルだったわけですが、このモデルもあまり運がなく、間も無くリーマンショックと震災に巻き込まれ、三菱のメインプロダクトは「災害に強い」アウトランダーPHEVへと移っていきました。

  いつも髪を切ってもらっている美容師さんは、先代アルファードに乗ってますが、現行アルファードはデザインがあまりにもアグレッシブというか、「アレ」な感じなので、別の車種を検討しているそうです。『何かおすすめある?」と訊かれ、マツダの新しい3列SUVがちょっと頭を過ぎるも、まだ発売前のクルマをおすすめしても意味ない・・・そもそもスライドドア車ユーザーのニーズなんてよくわからん。オデッセイHVが良さそうだけどピープルムーバーに400万円近く支出するのは、なんか違うような気がする・・・。

  そもそもピープルムーバー(ファミリーカー)を選ぶ基準なんてさ、休日のお父さんのファッションを選ぶみたいなものだよねー。ジーパンにヨレヨレのTシャツで済ませられる人なら、『日産キューブ』とか『ホンダNボックス』くらいが合ってるかも。きれいめなポロシャツにコットンパンツでそれなりにスタイリッシュにしているなら『ヴォクシー』か『ステップワゴン』。ちょっとイカツいブレスレットを腕や首に欠かさずつけるようなら『アルファード』。上下がセットアップのパーカー&スウェットがお気に入りなら『ソリオ』!?。冬はウール、夏はリネンと季節によって素材を分けたアースカラーのボタンダウンシャツが欠かせないなら『エクシーガクロスオーバー7』。上下のカラーがどうもちぐはぐな人(モノトーンにはしない人)は『マツダ・プレマシー』か『エスティマ』。

  テイラードジャケットでキメるお父さんは?・・・そういう人はスライドドアには乗らない。いやいやジャケットルックでも似合うピープルムーバーがあってもいいはず!?ネイビーのカジュアルセットアップスーツに、上質感漂うクラッチバックを合わせるお父さんは、サングラスをしてラグジュアリークーペに乗るしかないのか!? 日本車はデザイン段階で既にユーザーへの迎合が企画としてたくさん盛り込まれてしまうので、ちょっとだらしないくらいの格好の方が、似合ってしまうという悲しい宿痾を抱えてしまうんですよねー。ミニバンは絶対に嫌!!というお父さんはこの辺の嗅覚が鋭いのです。

  そんな中で三菱のクルマは「いい意味で」ズレているように思います。東富士(サプライヤー集積地)より西のメーカーを、どこか『鼻で笑う』ような雰囲気があります。三菱は『丸の内のクルマ』という誇り・意識は当然に持っているでしょうし、西のデザインは絶対に真似しない!!三菱は西のパクリ屋とは違う!!丸の内の『格式』に合ったクルマでなければ三菱車ではない・・・。とにかくやることなすことが全て『エリート』っぽい。誤解しないでほしいですが『成金」っぽいではないですよ!!『エリート』です。どのドイツ南部のメーカーが『成金』っぽいなんて無粋なことは言いませんよー。




  まるで西(スズキ、トヨタ、ホンダ、ダイハツ、マツダ)のクルマとは全然違いますよ!!という『意識高い系』の仕事ぶりばかりが少々鼻につきます(笑)。ライバルは日産とスバルだけ!!確かにスバルも日産もそういう雰囲気出してるかも。しかしお高くとまっているメーカーから、リコール隠しとか燃費偽造とか出てくると、そりゃ炎上しますわ・・・。霞ヶ関官僚が「しゃぶしゃぶ屋」に行ったみたいなもんですかね〜〜〜。余談ですが、当時ゴミカスレベルの倫理観だった官僚連中が、加計問題で内閣に楯突くようになるなんて、時代も変わったなー。風俗通いを菅官房長官に注意された文科省官僚が腹いせに暴露なんて・・・日本の恥だよ。
  
  三菱の技術が抜きん出ているのは、紛れもなく政府(防衛省)との長年の癒着の結果であり、国の青天井の防衛予算に育まれてきた結果です。三菱傘下の『パジェロ製造』で組み立てられるデリカD5(ベースはパジェロではなくアウトランダー)。他のメーカーのミニバンとは意味合いが違う見たいです。ランクルの前身モデルを自衛隊(警察予備隊)に採用してもらえなかったトヨタから見れば、デリカD5は『ズブズブ』が作った『オーバースペック・ミニバン』が偉そうにすんな!!ミニバンは曲芸をするクルマじゃないし・・・。乗り心地・居住性が全てなんだよ!!そんな相容れないピリピリした関係が伝わってくる対比ですねー。三菱自の評価って難しいですよねー。


最新投稿まとめブログ
ニューカー速報プラス 第2弾 最新デリカD:5 (CARTOP MOOK)
  

4 件のコメント:

  1. 日本の技術を守るという意味で三菱は非常に重要な存在でしょう。
    例えば三菱電機は造っている白物家電の部品を全て自前で造っています。◯ソニック等とは違いモーターのコイル巻きからコンデンサから外装パネルパーツまで全て自前の日本製ですね。
    三菱自動車の一連の不祥事はそんな重要なスリーダイヤの看板に泥塗ったわけですから許されたものでは有りませんが、重工と自動車と電機とそれぞれの区別もせずに三菱自体を批判している勘違い輩もバカだなぁと思いますね、産業の空洞化を進める日産ホンダ◯ソニック◯ニーとは違って三菱自動車を除けば三菱各社は日本をあらゆる面から助け守っている国力にモロに繋がる重要な組織(米国で言うならばボーイングやロッキードやジェネラルダイナミクス)とかと同様なのになぁとつくづく思います。

    返信削除
  2. 連投失礼します。
    上で三菱自動車を否定的に書いてしまいましたが私自身アウトランダーPHEVという車に乗っています。
    乗ったら解りますが凄い車です、外国メーカーなら1000万以上で売りそうな技術を平気でSUVに積んでますから、昔あの徳大寺氏が三菱自動車のINVECS2オートマティックトランスミッションをポルシェなら2~3000万で売る技術とも表されていましたがそういった感覚ですね。
    自衛隊など軍的なメーカーならではのハイレベルな技術を使えるのも三菱自動車ならではと思った次第です。

    返信削除
  3. 汚いメーカーと言えばSUBARUだと思います。
    他の日本メーカーが苦労して開拓した様々な国の市場に便乗する癖にそんな他社を見下すマーケティング手法。
    ニッポンブランドというのはトヨタや日産や三菱自動車やホンダやスズキやマツダといった大手が素晴らしいイメージを世界中で造ってきたから他のメーカーもそれに便乗したイージーな商売が出来る訳で。
    厚顔無恥という言葉が最もお似合いなメーカーがSUBARUだと思いますね。

    返信削除
    返信
    1. コメントありがとうございます。

      『三菱は国家なり』ですねー。
      日本航空が貿易摩擦解消のためにジャンボ100機以上買って沈没しましたが、
      そういう企業の立場をわきまえないでアレコレと批判する
      いい歳した『自由人』がテレビでコメンテーターとかしてますからねー。

      アウトランダーPHEVはシャシーが良すぎて、
      いても立っていられなくなり、とうとう『S』を発売してしまいましたね。
      AYCの能力を完全に発揮するにはビル足にするしかない!!って・・・
      やっぱ三菱好きですわー。

      スバルの件はアレですよね!!
      『スバルの安全』とかアピールしてるけど、
      5年前の米国のスモールオーバーラップ抜き打ちテストで、
      アウディやメルセデスと並んで沈没したのがトヨタとスバルでしたね。
      キザシ、アコード、スカイライン、ボルボS60は抜き打ちでクリアーするって・・・、やっぱり日本メーカーは変態。

      『スバルなど日本車も安全性が高まった!!』とかコメントしてくる、
      輸入車好きの『頭がアレ』な人がたまにやってきますが、
      だからそんなクルマを選ぶんだなーって思っちゃいますね(洗脳)。

      また気軽にブラックなコメントください!!

      削除